日本医学会連合研究倫理委員会より、「
学術集会への演題応募における倫理手続きに関する指針」が公表されました。今後、日本救急医学会の主催する学術集会では、本指針に従った倫理的手続きをしていくこととなります。つきましては、演題応募時に該当する倫理審査カテゴリーを申告いただき、必要とされる倫理的手続きについて確認させていただきます。
カテゴリーⅠ:特定臨床研究
■「臨床研究法」が求める対応(認定臨床研究審査委員会の審査、モニタリング・監査の実施、利益相反の管理等の実施基準の遵守、
インフォームド・コンセントの取得、個人情報の保護、記録の保存等)がなされた研究である。
■厚生労働大臣の認定を受けた認定臨床研究審査委員会の意見を聴いた上で、実施計画を厚生労働大臣に提出して行われた研究である。
カテゴリーⅡ:・ヒト ES 細胞、ヒト iPS 細胞、ヒト組織幹細胞を利用した基礎研究/再生医療に関係した臨床研究あるいはヒトの遺伝子治療やヒト受精胚に関する研究
■厚生労働省ホームページ「再生医療について」に示された関係法令、指針等に沿った適切な対応の下に実施された研究である。
■ヒトの遺伝子治療に関する研究の場合には「遺伝子治療等臨床研究に関する指針」に沿った適切な対応の下に実施された研究である。
■ヒト受精胚を扱う研究の場合には、「ヒト受精胚の作成を行う生殖補助医療研究に関する倫理指針」及び「ヒト受精胚に遺伝情報改変技術等を用いる研究に関する倫理指針」に沿った対応の下に実施された研究である。
カテゴリーⅢ:侵襲を伴う研究又は介入を行う研究
■事前に倫理審査委員会の審査に基づく施設長の許可と研究対象者あるいはその代諾者のインフォームド・コンセントを受けている。
■介入を行う研究については、研究の実施に先立って、jRCT 等の公開データーベースに登録してある。
■侵襲(軽微な侵襲を除く)を伴う研究であって介入を行う研究の場合には、重篤な有害事象への対応および研究に係る試料及び情報等の保管および管理が適切に行われ、
かつモニタリングと必要に応じた監査が行われている。
カテゴリーⅣ-A:新たに試料・情報を取得して行う研究
■倫理審査委員会の審査に基づく施設長の許可を得ている。
■人体から取得された試料を用いる研究
・文書により研究対象者あるいはその代諾者のインフォームド・コンセントを受けている。
又は、文書によりインフォームド・コンセントを受けない場合には、口頭によりインフォームド・コンセントを受け、説明の方法および内容並びに受けた同意の内容に関する記録を作成している。
■人体から取得された試料を用いない研究
・研究対象者等の適切な同意を得ている。又は同意を得るための手続の簡略化が認められた研究では、オプトアウトの機会を保障するなど必要な手続が行われている。
カテゴリーⅣ-B:既存試料・情報を用いる研究
■倫理審査委員会あるいはそれに準じた諮問委員会の審査に基づく施設長の許可を得ている。
・人体から取得された試料を用いる研究 この研究にチェックした際は以下のボックスにチェックが必要文書により研究対象者あるいはその代諾者のインフォームド・コンセントを受けている。
又は、文書によりインフォームド・コンセントを受けない場合には、口頭によりインフォームド・コンセントを受け、説明の方法および内容並びに受けた同意の内容に関する記録を作成している。
インフォームド・コンセントの手続の簡略化が認められた研究では、オプトアウトの機会を保障するなど必要な手続が行われている。
■人体から取得された試料を用いない研究
・インフォームド・コンセントを受けている。又はインフォームド・コンセントの手続の簡略化が認められた研究では、必要事項を研究対象者等に通知し、
又は公開することや、オプトアウトの機会を保障することなど必要な手続が行われている。
■他施設からの既存試料・情報の供与を受けた研究
・当該試料・情報に関する事項(インフォームド・コンセント、他の機関の情報、当該試料・情報の取得の経緯等)を確認し、当該既存試料・情報の提供に関する記録を作成している。
・提供側の機関において既存試料・情報の供与に関する適切な措置が講じられており、供与を受けた側ではその措置に応じた適切な手続(必要によりオプトアウトの機会を保障するなど)が行われている。
カテゴリーⅤ:「生命・医学系指針」の適用範囲外の研究
・カテゴリーⅠ~Ⅳに該当する研究を除いた症例報告
・研究対象者が存在する演題では、個人情報保護のための適切な配慮がなされている。
・人を対象としない研究(動物実験や遺伝子組み換え実験などの研究や、人文・社会学的研究、医療システムの研究などで研究対象者が存在しない場合)
・法令の規定により実施される研究、又は法令の定める基準の適用範囲に含まれる研究
・既に学術的な価値が定まり、研究用として広く利用され、かつ、一般に入手可能な試料・情報を用いる研究
・個人に関する情報に該当しない既存の情報を用いる研究
・既に作成されている匿名加工情報を扱う研究
・公表された論文や公開されたデーターベース・ガイドラインの解析のみの研究
・高難度新規医療技術・未承認新規医療品等による医療の提供が行われた場合では、それぞれ適切な手続を講じている。